ハードとソフト
キャリーバック本体の素材は大きくハードケースとソフトケースタイプの2つに分けることができます。
また、トランクケースもあります。
一般的には「ハードは重い、ソフトは軽い」といった印象がありますが、最近では軽量化の開発が進み、ハードでもソフトでも非常に軽量なタイプが多くなってきました。
ソフトケースは、これまで強度の面で「弱い」と言われてきましたが、最近では耐久性のある素材を使うなど強度についても期待ができるようになっています。
ハードケースの特性
ハードケースはポリカーボネートやABS樹脂などのプラスチック製の素材から出来ています。ソフトケースはナイロン素材や合成皮革で出来ています。
ハードケースはその耐久性や防犯面から海外旅行におすすめです。
素材はポリカーボネートやABS樹脂などのプラスチック製の素材で出来ています。
海外旅行時の空港などで粗雑に扱われがちなキャリーバックですが、ケース自体の角が丸く、放り投げられた時でも、衝撃が1箇所に集中しないため凹みにくい構造になっています。
ロックシステムもしっかりしているので防犯面でも安心です。
主に二枚貝のように開く仕様になっていて、両面に収納が可能な2ルームタイプが主流です。
開口部の仕様は外部からの衝撃に強い「フレームタイプ」と、より軽量な「ジッパータイプ(ファスナータイプ)」があります。
またその素材上、防水性が高く、汚れにも強いのが特徴です。
フレームタイプ
重くなりがちなハードのフレームはケースの骨格と言える重要なパーツ。各メーカーは軽量化するために素材の工夫をこらしています。
メリット
- 海外旅行などでは空港に預ける際、荷物が投げられたり、手荒く扱われがちですが、丈夫なフレームタイプは凹みにくく強度が高い。
- ロックシステムがしっかりしており、こじあけられにくい。防犯面で安心。
- つくりがしっかりしているので、精密機器や壊れやすいものをいれても安心。
- ミッペー性が高いので雨など水が仲間で入りにくい。
- 本体の開閉が容易。
デメリット
- 金属フレームを使っているため、ファスナータイプに比べると重い。
- 荷物を詰め込み過ぎるとさらに重量が増し、キャスターへの負担が増え、故障の原因になることもある。
- 開閉する時には、寝かせて全開しなくてはならない
ファスナータイプ
ファスナータイプのキャリーバッグは軽くて開閉も便利。しかし防犯面では不安もあるため、どちらかというと国内向き。
メリット
- フレームタイプに比べて軽いので、扱いがラク。
- キャリーバッグ全体を開くこと無く、最小限の開け締めで荷物の出し入れができるから、省スペースでの作業が可能。
デメリット
- ファスナーの隙間に先の細いものを差し込み、こじ開けられてしまうこともあるので、防犯面では注意が必要。
※最近では、簡単にこじ開けられないようなファスナー構造のものも出てきています。 - 雨などで水がしみこむ可能性がある(中には防水対策が進んだものもあります)
ソフトケースの特性
ソフトケースの多くはナイロン素材でできています。軽量な上、引き裂き強度や弾力性に富んでいるので、多少手荒に扱われても衝撃を吸収し壊れにくいのが特徴です。
素材のナイロンも種類は様々。特に強度の強いバリスティックナイロンを使用したものは耐久性が高くなります。
ビジネスシーンで多用されるため、同じブランド内でのセットアップ可能なブリーフケースなどのラインナップも豊富です。
本体の外側にポケットが付いているものが多く、チケットや旅のしおり、雑誌など、サッと取り出したい物の収納に便利です。
ハードケースと違い柔軟な素材でできているので、多少荷物を詰め込んでも閉めることができます。
メリット
- 軽量で衝撃を吸収しやすい、壊れにくい。
- 柔軟な素材なので多少荷物を詰め込んでも閉めることが出来る。
- 本体の外側にポケットが付いているものが多く、チケットや旅のしおり、雑誌など、サッと取り出したい物の収納に便利。
デメリット
- 素材の特性上、水濡れに弱い。(雨天のシーンでの使用には中に水が染み込む可能性もあるので極力使用は避けるか、別途、防水カバーを取り付ける必要があります。)
- 1ルームのものが殆どなので、ハードケースに比べると、仕分け収納がしづらい。
- 刃物などを使えば破られてしまう可能性もあるので、海外旅行では避けたほうが無難。
【番外編】トランクケースの特性
クラシックな雰囲気のトランクケース。
お洒落でハイセンスな旅を演出してくれること間違いなしです。但し、旅行時はその見た目から、盗難の危険性もあるので気を付けましょう。
完全な箱型で、メインの収納部は1箇所のみ。片側はフタになっていて、ファスナータイプのポケットが付属している程度です。本革素材や合成皮革のものが多く、しっかりとしたフレーム構造から、それなりの重量があります。
2輪タイプのものが多いですが、4輪タイプもあります。小ぶりサイズのものが多いので、国内旅行などの小旅行に向いています。
見た目のお洒落さから、使わないときには部屋の中のインテリアとして使うことも出来ます。