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基礎知識

よくある質問:素材の基礎知識

本革素材の特徴

本革素材

「革」とは?

動物から採れた「皮」をなめし、製品として使えるようにしたものを「革」といいます。

牛革は牛の皮のこと。皮革は牛も含めた動物の皮全般をさします。

牛革と皮革をあわせて「本革」と呼びます。(反対は「合皮」です)

バッグや財布に使われる 革(レザー)の種類

コードバン(馬革)

初めて作られたとされるスペイン・コルドバ地方の名を冠とした最高級革。馬の尻の革だけを使っているため希少性が高く、特別に分厚い革の堅い層のみから作られるので丈夫でしなやか。また繊維が緻密に立ち並んでいるので表面はガラスのような光沢と滑らかさが魅力です。

ブライドルレザー(牛革)

牛革をナチュラルタンニンなめしでなめされ、蜜ロウなどのワックスを革の表面に塗り込んだもの。

元々は馬具として作られたため、強い耐久性が求められました。それ故皮革の加工にも時間がかかり非常に貴重な革の一種です。

イタリアンレザー(牛革)

伝統的な文化のもと、科学用法を使わず、自然にやさしいベジタブルタンニンで鞣された質の高い高級レザー。発色の良さと革本来のキメや柔らかさは大きな魅力です。

ヌメ革(牛革)

 

型押しなどの表面加工をほとんど施さずに仕上げた牛革。革本来の雰囲気を持ちます。

使い始めは硬い感じがしますが、使い込んでいくとクッタリ馴染み、「あめ色」と呼ばれる味わい深い風合いに熟していく経年変化を楽しめます。

※ヌメ革にオイルを重ねたものはサドルレザーと定義されることもありますが、ヌメ革と呼ばれるものの中でもオイルを重ねたものもありますので、一般的には違いはありません。

その他の牛革

タンニンなめしやクローム鞣しを用いた一般的な皮革の一種。天然の植物を利用したタンニンなめしは自然な風合いが特徴で、経年変化を楽しめる。

クロームなめしは科学的製法によるなめし方でソフトな風合いで表面に光沢があり傷が付きにくいのも特徴です。

ワニ革

美しい鱗模様で人気の高級素材。鱗の大きさで「スモールクロコ」「ラージクロコ」に分けられる。

また、ワニ革は「クロコダイル」や「カイマン」があり、人気のクラウン(頭部)部分に特徴の違いがでます。

シープスキン(羊革)

羊革の特徴はその柔らかさ。ソフトであり、かつ柔らかい肌触りが魅力。また、羊革はなめしても中に隙間が残るため、断熱効果が高いのも特徴です。

パイソンレザー(ヘビ革)

ヘビ革は美しい鱗(ウロコ)が特徴的。中でもニシキヘビの革はパイソンと呼ばれ人気が高い素材です。

牛革の種類(8種類)

牛革は、性別や年齢によって「ハラコ」「カーフ」「キャップ」「カルビン」「カウ」「ステア」「ブル」の7種類に分類されます。

それぞれに特徴があり、異なった性質を持っています。革の中では最もポピュラーな皮革であり、用途も多種多様。

原産は北米のものが最も多く、ついでオーストラリア、カナダとなっています。また日本国内で生産された牛革は「ジナマ」と呼ばれていいます。

牛革の種類(8種類)

牛革は、性別や年齢によって「ハラコ」「カーフ」「キャップ」「カルビン」「カウ」「ステア」「ブル」の7種類に分類されます。それぞれに特徴があり、異なった性質を持っています。革の中では最もポピュラーな皮革であり、用途も多種多様。原産は北米のものが最も多く、ついでオーストラリア、カナダとなっています。また日本国内で生産された牛革は「ジナマ」と呼ばれていいます。

ハラコ

流通量の少ない、希少性の高い革
ハラコとは、胎児~生後間もないほどの子牛の革です。短い毛のついた素材で独自の風合いがあります。表皮と一体化しているような美しい毛並みが特徴です。出産前に死亡した牝牛のお腹にいた腹子や死産した子牛から採られます。そのため、ほとんど市場に出回ることはありません。

カーフ

牛革の中で最も上質な素材
カーフスキンとは、生後6ヶ月以内の子牛の革です。牛革の中でももっとも上質な素材とされています。キメ細かく柔らかく、薄い素材となっています。なお、元となる皮が4.3Kg以下のものをライトカーフ、それ以上のものをヘビーカーフと呼びます。高級革製品に使われることが多いです。

キップ

強く、厚みのある革
雄雌関係なく、生後6ヶ月~2年程度の牛から採れる革。カーフよりもきめは粗いが厚みがあり強い。まだ子供なので怪我などの傷が少ないもの特徴。成牛と比べ使用できる面積が小さいので、財布など小物によく利用される。

カルビン

上質な成牛革
生後2年以上の未産のメスの成牛の革で、キップスキンとステアハイドの中間の素材でカウよりも上質です。成牛革では最も上質とされています。

カウ

柔らかく、丈夫な革
生後2年以上の生産経験のある雌牛のもの。革は厚く柔らかで丈夫。繊維密度はやや粗くゆるい。
柔らかさを必要とするバッグなどに使用される革です。キップスキンとステアハイドの中間素材で耐久性に優れている。

ステア

強いので、バッグによく使われる
生後3~6ヶ月の間に去勢した雄の牛革で生後2年以上たったもの。革も厚く強い。硬いメンズバッグなどに使用される革です。一般的なバッグにはカウ、ステアどちらかを使用。厚みが均等であり、様々な用途に使用可能です。

ブル

主に靴底など用いられる丈夫な革
ブルハイドとは、生後2年を経過した雄牛の革で、去勢されない牛の皮を指します。牛革の中でももっとも固く丈夫である一方柔らかさや柔らかさはありませんので、汎用性はありません。主に靴底などに用いられます。

ジナマ

日本独自の牛革
ジナマとは、日本独自の牛革の呼び名です。日本では昔、牛の皮は生皮のままで取引されていたことから、ジナマ(地生)と呼ばれていました。今では、日本国産の牛革のことをさします。一般的に国産の牛革は管理状態がよい事から品質が高い皮として人気があります。

皮革の種類

一般的な牛革以外にも革の種類はたくさんあります。
その中でも比較的ポピュラーな皮革をご紹介。

水牛革(バッファロースキン)

凹凸のある表面が特徴
水牛革はバッファロー・バイソンの革のことです。特徴としてはカーフスキン(牛革)のような柔らかさと、独特のシボが挙げられます。比較的丈夫な革なので様々な用途に利用されています。

豚革(ピッグスキン)

表面の小さな毛穴が特徴
豚革は銀面に硬い毛がつきぬけており、表面に3つずつの毛穴が開いていることが特長の革。従来は価値が低い革とされていましたが、近年ではその汎用性から利用も広がっています。

馬革(コードバン)

光沢のある美しい革
コードバンとは、馬の尻部分(臀部)の革を指します。馬革の中でも、コードバンは繊維が緻密であり、光沢も美しいのが特徴的です。

鹿革

ソフトな質感が特長
鹿革は軽い上にソフトな質感が特長の皮革です。ネイティブ素材に使われることが多いです。油でなめした鹿革がセーム皮と呼ばれ、こちらも有名です。

山羊革

丈夫でソフトな感触
山羊革は感触がソフトであり、かつ丈夫でやや固いことが特長の革です。大人のヤギ革をゴートスキン(ゴートレザー)、子供のヤギ革をキッドスキンとよばれます。

羊革

柔らかな肌触り
羊革の特長はその柔らかさです。ソフトであり、かつ柔らかい肌触りが魅力です。また、羊革はなめしても中に隙間が残るため断熱効果が高いもの特徴です。

駝鳥革(オーストリッチ)

柔らかくて丈夫な高級素材
革質は柔らかくしなやかで非常に丈夫。クイルマークと呼ばれる羽を抜いた後の突起で価格に差が出ます。高級素材とされています。

ワニ(クロコダイル)

美しい鱗模様が人気
美しい鱗模様で人気があり最高級の素材。鱗の大きさでり“スモールクロコ”と“ラージクロコ”に分けられる。鱗がきれいに揃ったスモールクロコは最高級品とされています。

蛇(パイソン)

財布に使われることが多い人気の革
ヘビ革は美しい鱗(ウロコ)が特徴的です。中でもニシキヘビの革はパイソンと呼ばれ人気が高いです。財布などに使われることが多いですが、強度はやや弱いです。

エレファントレザー(象革)

シャークレザー(サメ革)

その他のエキゾチックレザー

本物の証

天然の革には「不良品?」と思われやすい4つの特徴がありますが、
すべて天然の証なのです

例えば「 革の血筋 」とは、実際に動物が生きていた時に表面に現れる跡や傷跡のこと。

他にもバラ傷やトラ(しわ)などがランダムに残っていることがあります。

これを嫌う方も多いのですが、むしろこれは天然素材ならではの跡なので、バッグや財布が本物の革である証拠になるものです。

ここでは血筋を含めた4つの特徴をご紹介します。

1.血筋わかりやすく言えば血管の痕でヌメ革のように自然な風合いを活かした革の表面に見られます。

2.バラ傷

動物が本来持っていた傷や虫さされは、線状や斑点状に残ることがあります。

3.色ムラ

革は天然素材ですので、熟練の職人の腕をもってしても革質や成育環境、部位の密度によって多少の染めムラが出ることがあります。

4.トラ

人間にもシワがあるように動物にもシワがあります。

天然皮革の場合、トラを伸ばさずそのまま残すことがあります。

本物の証

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