お葬式に参列する時、特に気になるのが服装や持ち物のマナーです。
特に男性はバッグやベルト、靴に革のアイテムを使うことが多く、注意が必要です。
今回は男性のお葬式参列時のマナーについて解説します。
目次
男性はバッグは持たず手ぶらが一般的。が、持つときは注意
バッグ屋のブログでいきなりこんなことをいうのはなんですが…
女性は小さめのバッグを一つ持つのが一般的ながら、男性は荷物はポケットに入れてバッグは持たず手ぶらが一般的です。
参列で必須となるものもお香典、ハンカチ、必要なら数珠などで、そこまで多くはありません。他には財布とスマホくらいでしょうか。
可能な限り内ポケットなどに入れるのがベターです。この時、ポケットがふくらんで不格好にならないよう財布の中身も必要最小限に減らしておくと良いでしょう。
袱紗に入ったお香典の支えになるよう、薄目の長財布を一緒に内ポケットに入れるとスマートです。
なお、バッグを持っていけないわけではなく、単純に荷物の量として必要がない場合が多いのでマナー違反になるくらいなら持たない方が無難という側面があります。
しかし後述するネクタイピンなど、うっかりマナー違反のものを持ち込んでしまった場合にしまって隠すにも使えるメリットもあります。
バッグを持っていくときの注意点!
どうしても何かしら身につけたものに不安がある場合やこまごまとした荷物が多くポケットが膨らんで不格好な場合はバッグを用意しましょう。
お葬式への参列時に持っていくバッグの選び方として重要なポイントが、
・セカンドバッグなど邪魔にならない小さめのバッグ。
・つやのない黒ベースの素材で、キラキラと輝く金具がないバッグ。
・特にクロコダイルレザーなど動物の殺生を思わせる革模様のバッグはNG。
先方のことを考えたら、バッグを預けるといった負担をおかけするのは避けたいところ。
参列時に持ち込む場合には自分で管理できるよう片手で持てて座ったときに膝の上やそばに置いておける小さめのセカンドバッグがベターです。
お葬式に問題ない素材や外観であってもアタッシュケースなど大きなバッグは避けた方が良いでしょう。
どうしても移動時に大きなバッグを持っている場合には、必要なものだけ取り出して最寄の駅でコインロッカーに預けた方が無難です。
次に大事なのは見た目が派手でないこと。
特にエナメルなどの光沢のある素材だったり、金具がキラキラと光ってしまうものは避けるべきです。
殺生を連想させるため、素材が本革のバッグも基本的にマナー違反です。合皮は一応セーフとされますが、見た目で判断がつかないので可能であれば避けた方が良いでしょう。
特にクロコダイル革など模様が入ったものは完全にマナー違反です。たとえ合皮だとしても殺生を連想させるのでNGです。
明らかに動物の革っぽいバッグを持つくらいなら、本革でもいいから真っ黒でつやのな地味なバッグの方が断然マシです。
こちらのセカンドバッグは結婚式などのフォーマルシーンでの使用をターゲットにしたセカンドバッグですが、残念ながら本革なのでお葬式に適しているとは言えません。
が、革であることを主張せず金具も反射しにくいつや消しで、外観としては全く問題ないといえます。
不快に思われる方もいらっしゃるかもしれないので、一応避けておいた方が無難ではありますが、実際近年は合皮でも本革でも区別がつきません。
また結局ブラックスーツでは革靴をはくため、ある程度見た目が適合していれば本革のバッグでもマナー的にある程度オッケーとされています。
最後にもう一つ注意点としては、黒っぽいからといってネイビーやグレーのバッグを選ぶべきではありません。
黒一色の中ではグレーやネイビーでも目立ってしまいます。
革靴にも注意!
お葬式はいていく靴にも注意が必要です。
いくら葬式とはいっても、スーツでスニーカーやはくのも難しいところなため、革靴がNGということはありません。
可能であれば合皮素材の靴がベストですが、特に革であることを主張するような靴でなければ本革でも構わないでしょう。
どちらかといえば見た目の方が重要です。黒で可能な限りシンプルで無難な見た目のものを選びましょう。
つま先の方に1本のステッチラインが入ってるストレートチップやステッチやラインのないプレーントゥのものが無難です。(画像参照)
ウィングチップなど装飾的な靴や高い先のとがっているようなファッション性の高い革靴は避けましょう。
当然、クロコダイル型押しなど動物の殺生を思い起こさせるものは厳禁です。
また、見苦しくない程度にキレイにしておくのは当たり前ですが、つやつやに光を反射しているような靴は避けた方が良いでしょう。
ベルトは油断しがち
ベルトの色も当然黒ですが、意外と油断しがちなのがバックルの金具の光の反射です。
基本はバッグと同じで黒で装飾がなく金具が光を反射しにくいベルトを選びましょう。
また、革もできれば合皮のものが良いでしょう。ベルトも当然、革に模様が入っているようなものは厳禁です。
ネクタイやネクタイピン、カフスボタン、時計など小物も注意!
さすがに黒以外のネクタイを選ぶ方はいらっしゃらないかとは思いますが、素材にも気を配りましょう。
サテン生地のような光を反射するような生地はNGです。また、凝った結び方はせずシンプルノットなど目を引かない結び方をします。
その他装飾品は基本的にマナー違反となります。
特に光を反射するようなものでなくてもネクタイピン、カフスボタンはせずにおきましょう。
腕時計は実用的なものでもあるため厳しくマナー違反とはされませんが、スーツに合う腕時計ではベルトに光沢のある金属か革が使われているので、お葬式に合わせること自体が難しいかと思います。
あまり時間を気にしているそぶりを見せても不要な気を遣わせて負担をかけてしまいますので、外しておいた方が無難でしょう。
髪型やヒゲにも気を配る
身だしなみで特に注意したい点が、光沢の出たり香りのきつい整髪料は避けること。
せっかくマナーに気をかけた格好ができていても、髪が光を反射するレベルで光沢が出ていたら台無しです。
しかも悲しみの場にそぐわないような香りは他の参列者のみなさんにも非常に迷惑となります。
髪型にも気を遣う心がけは非常に良いことですが、整髪料は最低限にとどめた方が良いでしょう。
また、男性ならではの悩みとしてヒゲをどうすべきかは判断が難しいところです。基本的には剃っていくことが一般的です。
が、男性であれば普段から伸ばしていることもあるでしょうし、完全に剃ってしまう必要はありません。
しかしマナーとして、最大限キレイに整えてから参列しましょう。無精ひげで参列するのはマナー違反です。
まとめ 最終的には不快感を与えないことが大切
長くなってしまいましたが、マナーとしては不快感を与えないことが第一です。
結局革靴を履きますし、近年はバッグもその場にそぐわないデザインでなければ本革でも構わないという風潮もあります。
しかしやはり基本としては、光沢がなく金具の光りにくいもの、ナイロンや布生地の小さめのセカンドバッグが無難でしょう。
基本的に装飾品はせず、シンプルで目立たない格好を意識し、目立つことのないよう心がけましょう。